2004年5月24日月曜日

N.Y.式ハッピー・セラピー

最初の10分は苦痛だった。実はこの手のブラックジョークはあまり好きではない。『大災難』のような個人のわがままならともかく、誤解と思い込みが原因や悪意のある理不尽な仕打ちをコメディとして観るのはフィクションだと分かっていても楽しめない。本人の努力で回避できるかもしれないと感じれば尚更イライラが募る。さらっと流す分には良いんだけどね。
きっとハッピーエンドだろうと、気にしなければ笑えたかもしれない。いや、結末を知った今だから再見では笑って観れるかもしれない。まぁあまり何度も観る作品ではないだろうが。
A・サンドラーの意気地のなさはまるで自分を見せられているようで歯がゆいばかり。だから余計に笑い飛ばせなかった。彼の作品はあまり沢山観たわけではないが、演出も演技も古臭いというか泥臭い。別の言い方をすれば身近なんだけど、映画に求めるのは非現実感なので、少し違う気がする。
J・ニコルソンの嫌らしい親父ぶりはさすが。腹立たしいシーンはほとんど彼が原因なのだが、彼のチャーミングさで最後まで観ることができた。それにしてもやり過ぎだろうと思うが。
L・ガスマンの出演も嬉しかったが、W・ハレルソンのオカマには笑った。とはいっても再度登場するまで気が付かなかったのだが。また、ジュリアーニ前N.Y.市長やノンクレジットだがキレた女の子役でヘザー・グレアム、大人になった虐めっ子役でジョン・C・ライリー、盲目の老人役でハリー・ディーン・スタントンとちょっと嬉しいキャスティングににやりとした。

原題ANGER MANEGEMENT
製作年2003
製作国アメリカ
時間105
監督ピーター・シーガル
脚本デヴィッド・ドーフマン
撮影ドナルド・マカルパイン
出演アダム・サンドラー
ジャック・ニコルソン
マリサ・トメイ
ルイス・ガスマン
ジョナサン・ローラン
カート・フラー
ウディ・ハレルソン
ジョン・タートゥーロ

0 件のコメント: