2008年11月19日水曜日

彼が二度愛したS

えーっと。この手のサスペンスって何に期待するかで評価が丸っきり変わっちゃうと思うんだけど、とりあえずどんでん返しやひねりは期待しない方が良い。明らかに最初から怪しいし。ま、サスペンスとしては色々と臭わせすぎだったかも。謎とか罠に関してはバレバレだったと思う。かといって面白くないわけじゃない。脚本的にはスマートだし、良い感じで廃退的だし、そんな中で戸惑う主人公(E・マクレガー)の変化も巧いし。秘密クラブっていう設定もホントにありそうで面白かった。その割りにイマイチ活かしきれてない気もするけどね。ただ、大掛かりな割りに小ぢんまりとした犯罪だったとこは肩透かし。さらに警察の扱いがぞんざいな気がする。あの程度ならラストのルッソ刑事のシーンはカットしたほうが良いんじゃないだろうか。全体的には中の中って感じで、良くも悪くも平均的。
ラストはロマンスで締めたかったんだろうけど、結局問題が山積みなままな彼らの行く末に頭を悩ましてしまった。

H・ジャックマンにはヒーローよりもいやらしい悪役が似合う。ドロドロの2枚目な悪魔って感じでもう何本かこういう作品で観たいな。E・マクレガーもいじめられっこ風味が良く似合う。それよりなによりM・ウィリアムズが可愛かった。彼女は『スピーシーズ/種の起源』ではN・ヘンストリッジの子供時代を演じてるんだね。そう思うとN・ヘンストリッジってすげー綺麗だよなぁ。・・・彼女のキャスティングってもしかして客寄せ?って思うのは同年代のオヤヂだけか(笑)

原題:DECEPTION
製作年:2008
製作国:アメリカ
時間:108
監督:マーセル・ランゲネッガー
脚本:マーク・ボンバック
撮影:ダンテ・スピノッティ
出演:ヒュー・ジャックマン
ユアン・マクレガー
ミシェル・ウィリアムズ
リサ・ゲイ・ハミルトン
マギー・Q
シャーロット・ランプリング
ナターシャ・ヘンストリッジ
ブルース・アルトマン
アンドリュー・ギンズバーグ
パス・デ・ラ・ウエルタ
レイチェル・テイラー

2008年10月26日日曜日

ミッドナイト イーグル



原題:ミッドナイト イーグル
製作年:2007
製作国:日本
時間:131
監督:成島出
原作:高嶋哲夫
脚本:長谷川康夫
飯田健三郎
撮影:山本英夫
出演:大沢たかお
竹内結子
玉木宏
吉田栄作
袴田吉彦
坂本爽
金子さやか
波岡一喜
佐原弘起
佐々木勝彦
橋本淳
濱田岳
浜田晃
重松収
相築あきこ
大森南朋
石黒賢
藤竜也

グリフターズ/詐欺師たち



原題:THE GRIFTERS
製作年:1990
製作国:アメリカ
時間:109
監督:スティーヴン・フリアーズ
原作:ジム・トンプソン
脚本:ドナルド・E・ウェストレイク
撮影:オリヴァー・ステイプルトン
出演:ジョン・キューザック
アンジェリカ・ヒューストン
アネット・ベニング
パット・ヒングル
J・T・ウォルシュ
チャールズ・ネイピア
ヘンリー・ジョーンズ
ゲイラード・サーテイン
ザンダー・バークレイ

2008年10月25日土曜日

グッド・シェパード



原題:THE GOOD SHEPHERD
製作年:2006
製作国:アメリカ
時間:167
監督:ロバート・デ・ニーロ
脚本:エリック・ロス
撮影:ロバート・リチャードソン
出演:マット・デイモン
アンジェリーナ・ジョリー
アレック・ボールドウィン
タミー・ブランチャード
ビリー・クラダップ
ロバート・デ・ニーロ
ケア・デュリア
マイケル・ガンボン
マルティナ・ゲデック
ウィリアム・ハート
ティモシー・ハットン
リー・ペイス
ジョー・ペシ
ジョン・タートゥーロ
ジョン・セッションズ
エディ・レッドメイン
オレグ・ステファン
ガブリエル・マクト

翼のない天使



原題:WIDE AWAKE
製作年:1998
製作国:アメリカ
時間:87
監督:M・ナイト・シャマラン
脚本:M・ナイト・シャマラン
撮影:アダム・ホレンダー
出演:ジョセフ・クロス
ロージー・オドネル
デニス・リアリー
ティモシー・レイフシュナイダー
ダナ・デラニー
ロバート・ロジア
カムリン・マンハイム
ギル・ロビンス
ジュリア・スタイルズ
ダン・ローリア

舞妓Haaaan!!!

スーパーハイテンションな純日本風コメディといったらいいのか、水田監督、宮藤官九郎を含め、阿部サダヲや堤真一達出演陣が良い具合にはっちゃけてる。こうゆうのは好きだ。
コメンタリーで監督が「やりすぎちゃった」と言ってる通り、途中無駄に長すぎる尺のミュージカルシーンでテンポに急ブレーキが掛かってたけど、それ以外の緩急は抜群。
柴崎コウのコメディアンヌ具合が微妙と言えば微妙なんだけど、逆にそこが他のキャストの良い重石になっていたようにも感じた。
いずれにしても全体的にバランスが良いんだろう。巧い!

原題:舞妓Haaaan!!!
製作年:2007
製作国:日本
時間:120
監督:水田伸生
脚本:宮藤官九郎
撮影:藤石修
出演:阿部サダヲ
堤真一
柴咲コウ
小出早織
京野ことみ
酒井若菜
キムラ緑子
大倉孝二
生瀬勝久
山田孝之
須賀健太
Mr.オクレ
日村勇紀
北村一輝
植木等
木場勝己
真矢みき
吉行和子
伊東四朗

NEXT -ネクスト-

中々ソソる設定だなぁと思ってたら、やっぱりF・K・ディックの原作だったか。ってことはまた短編を引き伸ばしてるんだろうなぁ。と思って観たらやっぱり(笑)いやいや、もちろんそれなりに楽しみましたとも。
“2分先の未来を見ることができる”ってゆうか、この映像化だと“2分前の過去まで戻ることができる”っていう説明の方がしっくりくるよなぁ。だって“未来を見てる時間”は今の時間で一瞬なのか平行して進むのかってことなんだけど、先を見ながら今を見るっていう感覚は理解できないもん。それなら一旦体験したけどやり直しているって方がよっぽど受け入れやすい。さらに“自分の未来”しか見れないってんだし。しかも、「未来を見た時点で新しい未来は全く違うものになってしまう」って言ってるし。それじゃ見た未来は未来を見たという未来も含めて未来じゃないのか・・・ややこしいが、ともかく矛盾するんだよ。なんて難しいことは観ながらは考えない。
適度のアクションと適度のロマンス(というよりストーカー?)、薄めの陰謀ってことで軽く観ることができた。
細部に渡って綿密に矛盾点を潰す傾向にあるSF映画が多い中で、これだけ説明のないものもある意味すっきりしてていい。もちろん超能力なんて科学的に解明しようとする必要はないんだけど、荒唐無稽な設定を厚みのあるドラマに仕立てようとすると、ベースのドラマ部分に現実味を持たせるのは当然だと思う。ただこれはそこ(主役や悪役の背景とかFBIの捜査過程などなど)をまるっきり無視した大胆な脚本で、クリス(N・ケイジ)の能力そのものと、ここ何十年もある意味タブーにも思えた××オチを、これまた大胆に使ってしまったというところを賞賛したい。90分そこそこで切り上げたのも丁度良いね。
はっきりいってN・ケイジやJ・ムーア、J・ビールが何を考えてこの作品に出演したのか想像も付かないが、駄作とまでは言わないけど決してメジャー作品とは言えないんじゃなかろうか。CGも手抜き感があるし・・・。

原題:NEXT
製作年:2007
製作国:アメリカ
時間:95
監督:リー・タマホリ
原作:フィリップ・K・ディック
原案:ゲイリー・ゴールドマン
脚本:ゲイリー・ゴールドマン
ジョナサン・ヘンズリー
ポール・バーンバウム
撮影:デヴィッド・タッターサル
出演:ニコラス・ケイジ
ジュリアン・ムーア
ジェシカ・ビール
トーマス・クレッチマン
トリー・キトルズ
ピーター・フォーク
ホセ・ズニーガ
ジム・ビーヴァー
マイケル・トルッコ

2008年10月24日金曜日

シューテム・アップ

そりゃぁもう撃つ撃つ撃つ。最初から最後まで際限なく続くガンファイトは、胸焼けを通り越して痛快。コメディだと思うんだけど所謂笑わせよう感がなくて微妙にズレた感じが良かった。C・オーウェンのアクションは確かにスマートなんだけどどうも重たい感じ。これだけ派手なアクションだとダンスを踊るようなカッコよさと軽快さがありそうなものなんだが、彼の仏頂面とガタイのよさがそれを台無しにしてる。いや、これは褒めてるんだよ。
P・ジアマッティのまるで悪者のボスに似つかわしくない風貌(どこかイッっちゃってる目つきは如何にもってところだが)もシリアスなんだかユルいんだかという雰囲気を醸しだしていて良い感じ。
決して万人受けはしないと思う。なんだかよく分からないまま銃撃戦が始まったと思ったら、そのままバッタバッタと人が死んでいくし。意外に大きな陰謀が背後にあるものの、そこは思いっきり端折って人間関係の説明もそこそこに多対一の対決(といっても雑草でも刈っていくかのようにばったばったとなぎ倒していくんだが)に終始する。さらっと観るには疲れるし、真剣に観るには軽すぎるという感じ。
ヒロインにM・ベルッチと一見豪華に見えるキャストだけど、それも微妙。相変わらず綺麗だけどさすがにもう熟年だなぁ。って同年代じゃん。
まぁ、かなりの無茶振りだがテンポが良いし、破綻を破綻と思わせない勢いがあるってことで案外楽しめた。アメコミの映画化風味だな。

原題:SHOOT 'EM UP
製作年:2007
製作国:アメリカ
時間:86
監督:マイケル・デイヴィス
脚本:マイケル・デイヴィス
撮影:ピーター・パウ
出演:クライヴ・オーウェン
ポール・ジアマッティ
モニカ・ベルッチ
スティーヴン・マクハティ
グレッグ・ブリック
ダニエル・パイロン
ジュリアン・リッチングス
トニー・マンチ
ラモーナ・プリングル

2008年10月6日月曜日

マルコヴィッチの穴



原題:BEING JOHN MALKOVICH
製作年:1999
製作国:アメリカ
時間:112
監督:スパイク・ジョーンズ
脚本:チャーリー・カウフマン
撮影:ランス・アコード
出演:ジョン・キューザック
キャメロン・ディアス
キャサリン・キーナー
ジョン・マルコヴィッチ
オーソン・ビーン
メアリー・ケイ・プレイス
W・アール・ブラウン
チャーリー・シーン
ネッド・ベラミー

2008年9月30日火曜日

アレックス・ライダー

欧米人ってほんとスパイモノ好きだよねぇ。日本でいうと忍者モノみたいなもんだろか。子供が・・・ってのもある意味王道かもしれないが、ちょっと中学生には見えないアレックス(A・ぺティファー)は高校生の設定の方が多分すんなり観れたような気がする。ってか高校生ならもうちょっと気の利いた展開や設定が作れたんじゃないだろうか。同系統で『エージェント・コーディ』と比べてしまうのだが、アレックスの方が全体的に大人しい感じ。対象年齢としては『スパイ・キッズ』との間くらいだろうか。そういう意味ではイマイチ。まぁサラッと軽く観るにはほどほどなんじゃないだろうか。イマドキの小ネタも適度に散らばってるし。
ただ、脇を固めるキャラクタ達の面白さはこっちの方が断然良い。M・ロークもすっかり怪しい悪役が板についてしまってるし、B・ナイやM・パイル、A・サーキスの顔芸がステキだ。E・マクレガーは友情出演かと思わせるほどあっけなくいなくなるけど、最後まで再登場を期待させるところはさすがというか思い切ってるというか。ふんだんに続編を匂わせてるけどどうだろう。全員続投ってのはありえないしなぁ。A・ぺティファーの未熟さを回りで支えて最後まで押し切った感があるだけに、彼がもう少し巧くならないとキャスティングが大変そう。
ちょっと嬉しかったのがA・シルヴァーストーンを観れたこと。相変わらずキャピキャピでキュートだ。もっと映画に出て欲しい女優さんのひとり。
そうそう、『イン・アメリカ』で可愛らしくもしっかりと泣かせてくれたS・ボルジャーがすっかり大きくなっちゃって。そういや『スパイダー・ウィックの謎』じゃお姉さん役だったもんな。ちょい役だったけどしっかりと存在感を出してたね。この先どんな風に成長するのか楽しみだ。

原題:STORMBREAKER
製作年:2006
製作国:ドイツ
アメリカ
イギリス
時間:93
監督:ジェフリー・サックス
原作:アンソニー・ホロヴィッツ
脚本:アンソニー・ホロヴィッツ
撮影:クリス・シーガー
出演:アレックス・ペティファー
ユアン・マクレガー
ミッキー・ローク
ビル・ナイ
ミッシー・パイル
アリシア・シルヴァーストーン
サラ・ボルジャー
アンディ・サーキス
ダミアン・ルイス
ソフィー・オコネドー
ロビー・コルトレーン
スティーヴン・フライ
アシュリー・ウォルターズ
リチャード・ハウ

2008年9月29日月曜日

ヒットマン

人気ゲームの映画化だそうで。単純にアクションを楽しめば・・・と思うんだけどその割りにはアクションシーンがいまひとつ。うーん、T・オリファントも悪くないんだけど何か足りない。腕の良いヒットマンとしては雰囲気が優しすぎるしなぁ。刑事(D・スコット)との追いかけっこって感じでもないし、ニカ(O・キュリレンコ)とのロマンスでもないし・・・。ガンアクションというほどやりとりがあるわけでも組織との騙しあいがあるわけでもないし。うーん。あんまり考えながら観る映画でもないんだろうけど、観ながら色々考える余裕があるってことは、そんなにぐいぐい引っ張られる展開でもないってことなんだよなぁ。残念。
それよりも、T・オリファントって結構色んな作品で観かけてるのね。全然気がついてなかった。特に『スクリーム2』の映画オタク役とか『ガール・ネクスト・ドア』のポン引き役とか結構印象に残ってるのに。それと『ダイ・ハード4.0』の敵役や他にも観てる作品は多かった。言われてみれば思い出すけど、気がついてなかったってのは役者としてどうなんだろうか。まぁ、今回これで再認識したから今後の出演作では気がつくだろう・・・きっと。
たまたま続けて出演作を観たおかげでしっかりと印象に残ったのが、D・スコット。イギリス訛りの彼のイメージは実は『リプリーズ・ゲーム』や『デスパレートな妻たち』での優しすぎる紳士。今回もそれほど活躍しないので残念ながらこのイメージは変わらなかった。でも『M:I-2』のときは中々鋭い悪役をやっていたのにねぇ。

原題:HITMAN
製作年:2007
製作国:フランス
アメリカ
時間:93
監督:ザヴィエ・ジャン
脚本:スキップ・ウッズ
撮影:ローラン・バレ
出演:ティモシー・オリファント
ダグレイ・スコット
オルガ・キュリレンコ
ロバート・ネッパー
ウルリク・トムセン
ヘンリー・イアン・キュージック
マイケル・オフェイ
ジェームズ・フォークナー

2008年9月28日日曜日

女帝 [エンペラー]



原題:夜宴
THE BANQUET
製作年:2006
製作国:中国
時間:131
監督:フォン・シャオガン
脚本:フォン・シャオガン
撮影:レイモンド・ラム
出演:チャン・ツィイー
ダニエル・ウー
グォ・ヨウ
ジョウ・シュン
ホァン・シャオミン
リー・ビンビン
マー・チンウー
チン・ハイルー

愛しのローズマリー

G・パルトローはそんなに美人なのか・・・?ってのはさておき、ファレリー兄弟の作品といえば、良くも悪くもブラックジョークが面白いと思うのだが、これはそれほどお下品な感じはなく、外見と内面のギャップという“偏見”がすべて。さらっと観るにはちょっと偏り過ぎる感があって(でも画的に極端にしないとコメディとしては成り立たないんだけどね)、そこが引っかかってしまった。
一番引っかかるのが、以前からの知り合いは何も変わらないのに初対面では別人になってしまうこと。極端にするにしても、本人かどうかの区別くらいつくくらいの変化じゃないとねぇ。
後半元に戻ったハル(J・ブラック)がローズマリー(G・パルトロー)と分からずに声を掛けて、会話の中から内面の彼女に気付くっていう展開があればちょっと泣けたかもしれない。あ、声で分かるか。
そうそう、小児病棟のシーンはずるいと思う。
J・ブラックって良い役者さんだね。ベタなコメディアンなんだけど、シリアスやロマンスも違和感なくこなせる優しい雰囲気がある。

原題:SHALLOW HAL
製作年:2001
製作国:アメリカ
ドイツ
時間:114
監督:ボビー・ファレリー
ピーター・ファレリー
脚本:ショーン・モイニハン
ピーター・ファレリー
ボビー・ファレリー
撮影:ラッセル・カーペンター
出演:グウィネス・パルトロー
ジャック・ブラック
ジェイソン・アレクサンダー
ジョー・ヴィテレッリ
レネ・カービー
スーザン・ウォード
アンソニー・ロビンス
ブルース・マッギル
ナン・マーティン
ダニエル・グリーン
ブルック・バーンズ
ゼン・ゲスナー

2008年9月25日木曜日

ブラッド・ダイヤモンド



原題:BLOOD DIAMOND
製作年:2006
製作国:アメリカ
時間:143
監督:エドワード・ズウィック
原案:チャールズ・リーヴィット
C・ギャビー・ミッチェル
脚本:チャールズ・リーヴィット
撮影:エドゥアルド・セラ
出演:レオナルド・ディカプリオ
ジェニファー・コネリー
ジャイモン・フンスー
マイケル・シーン
アーノルド・ヴォスルー
カギソ・クイパーズ
デヴィッド・ヘアウッド
ベイジル・ウォレス
ンタレ・ムワイン
スティーヴン・コリンズ
マリウス・ウェイヤーズ

美女と野獣

ブロードウェイで舞台を観たからというわけではなく、ディズニー作品の中では昔から結構好きな作品。でも何が好きってセリーヌ・ディオンとピーボ・ブライソンが歌う主題歌とチップやポット夫人たちのダンスシーン。本編の筋やベルとビーストのロマンスには特に感じるものはない(笑)あ、そういう意味では他の好きなディズニー作品もほとんどメインに興味はなくて主題歌と群舞シーンが好きなのかも…。
原作に当たるボーモン夫人のものでは、ベル(これも元は名前ではなく“美女”という意味だとか)が試練を乗り越え内面を重視する美徳を得る話なんだそうだが、ディズニー版では粗暴で傲慢なビーストがフェミニズムに目覚めていくという展開になっている違いがあるとか。まぁその方が今どきだよね。

原題:BEAUTY AND THE BEAST
製作年:1991
製作国:アメリカ
時間:84
監督:ゲイリー・トルースデール
原案:ロジャー・アレーズ
脚本:リンダ・ウールヴァートン
出演(声):ペイジ・オハラ
ロビー・ベンソン
リチャード・ホワイト
レックス・エヴァーハート
ジェリー・オーバック
アンジェラ・ランズベリー
デヴィッド・オグデン・スタイアーズ

2008年9月24日水曜日

スパイダーマン 3



原題:SPIDER-MAN 3
製作年:2007
製作国:アメリカ
時間:139
監督:サム・ライミ
原作:スタン・リー
スティーヴ・ディッコ
原案:サム・ライミ
アイヴァン・ライミ
脚本:サム・ライミ
アイヴァン・ライミ
アルヴィン・サージェント
撮影:ビル・ポープ
出演:トビー・マグワイア
キルステン・ダンスト
ジェームズ・フランコ
トーマス・ヘイデン・チャーチ
トファー・グレイス
ブライス・ダラス・ハワード
ジェームズ・クロムウェル
ローズマリー・ハリス
J・K・シモンズ
ビル・ナン
エリザベス・バンクス
ディラン・ベイカー
テレサ・ラッセル
クリフ・ロバートソン
ジョン・パクストン
テッド・ライミ
ブルース・キャンベル
パーラ・ヘイニー=ジャーディン
エリヤ・バスキン
マゲイナ・トーヴァ
ベッキー・アン・ベイカー
スタン・リー

レディ・イン・ザ・ウォーター

M・N・シャマラン監督作品だということも知らずに観始めて、途中で気がつき、最後で納得してしまった。何かと賛否両論の多い監督だけど、そんなことは抜きにして、どうも感性が合わないというかツボがずれているというか…。別に嫌いでもないんだけどちょっと噛み合わなくて、毎回監督の創造する世界観に惜しいところで入り込めないでいる。唯一すんなり入ったのが『シックス・センス』。でも何が違うのか分からない。
今回は、子供向けのファンタジーというか寝物語で聞かせる絵本がベースになっているということで、展開の強引さや設定の薄さはさほど気にならない。というかオープニングのアニメーションで絵的にも展開的にもほとんど語ってしまっていると感じたので、その続きとしての本編なわけだから、さほど違和感は感じなかった。逆に言えばこのくらい色々とデフォルメされてないと絵本的にならないのでは。
姿を現すスクラントの造詣も、出さなきゃ良いのに…と思いつつも絵本ベースだと思えばさほど無茶とも思わない。『サイン』の宇宙人に比べればよっぽど良くできてるでしょ(笑)監督がどんな思惑を持って映像化しているかなんてのはあまり興味がないので細かい指摘はできないけど、“ベッドで子供に読み聞かせる話”として良くできてると思う。面白かったかと聞かれれば一言では言い難いんだけど。
B・D・ハワードの日本で公開されてる作品はほとんど観てるんだけど、どれも同一人物だと思ってなかった。特に『マンダレイ』と本作での彼女とが同じ俳優だとは知ってからでも重ならない。これを巧いというのかどうかは分からないけど、どちらかといえば『マンダレイ』での彼女が一番人としてのパワーが感じられて好きだ。他の役も含めてストーリー(B・D・ハワード)は臆病過ぎて影が薄すぎる。苛々はしないけど重要人物とは感じれなかった。
まぁ、軽く観るには暗すぎて、腰を据えて観るには薄すぎるっていうのが印象。一応ハッピーエンドなんだけど、達成感も安心感もないという不安定な(というかシャマラン監督らしい)作品なんだろう。

原題:LADY IN THE WATER
製作年:2006
製作国:アメリカ
時間:110
監督:M・ナイト・シャマラン
脚本:M・ナイト・シャマラン
撮影:クリストファー・ドイル
出演:ポール・ジアマッティ
ブライス・ダラス・ハワード
フレディ・ロドリゲス
ジェフリー・ライト
ボブ・バラバン
サリタ・チョウドリー
ビル・アーウィン
M・ナイト・シャマラン
ジャレッド・ハリス
シンディ・チャン
メアリー・ベス・ハート
ノア・グレイ=ケイビー
ジョセフ・D・ライトマン
ジューン・キョウコ・ルー
トム・マーデロシアン
トヴァ・フェルドシャー

2008年9月21日日曜日

エバン・オールマイティ

まさかの続編、というかスピンアウト?
前作『ブルース・オールマイティ』で敵役だったエバン(S・カレル)が神(M・フリーマン)からノアの箱舟を作らされるということで、前作で好き勝手に能力を使えたブルース(J・キャリー)とは全く違うシチュエーション。ストーリー的には別にキャラクターを継続させなくても良かったと思うのだが、M・フリーマンの神がはまってるから、それだけで作られたのじゃないかと思えてならない。
ジャンルが違うので前作と比較しても仕方ないのだが、こっちのほうが好きかも。S・カレルのコメディ演技もブラックじゃないし、後から考えたら幾つかある矛盾点も観ている間は気にならなかったし。ファンタジーだしね。
随分と制作費が掛かったらしいが、日本では未公開だし、S・カレルの日本での認知度も低いし、前作もそれほど売れたとも思えないし・・・。軽く観るコメディとしては良くできてると思うんだが。

原題:EVAN ALMIGHTY
製作年:2007
製作国:アメリカ
時間:96
監督:トム・シャドヤック
キャラクタ創造:スティーヴ・コーレン
マーク・オキーフ
原案:スティーヴ・オーデカーク
ジョエル・コーヘン
アレック・ソコロウ
脚本:スティーヴ・オーデカーク
撮影:イアン・ベイカー
出演:スティーヴ・カレル
モーガン・フリーマン
ローレン・グレアム
ジョン・グッドマン
ワンダ・サイクス
ジョン・マイケル・ヒギンズ
モリー・シャノン
ジョナ・ヒル
ジョニー・シモンズ
グレアム・フィリップス
ジミー・ベネット
ハーヴ・プレスネル
ジョン・スチュワート
レイチェル・ハリス
ディーン・ノリス

パーフェクト・ストレンジャー

犯人探しのミステリーって古今東西それこそ星の数ほどあるだろうに、製作側は大変だろうなと変なところに同情してしまう。
さて、煽り文句の割りに評判がよろしくないと聞いていただけに、あまり何も考えずに観たけどそこそこ面白かった。確かに犯人に直前まで気がつかなかったあの展開は巧いと思う。どこが“7分11秒前”なのかは知らないが(笑)。あ、オチはすぐに連想できたけどね。後から考えれば幾つか腑に落ちないところはあるけど、観てる間に気にならかなったので問題なし。でも、全体的に良かったと思えたのは、露出度の割りに脇役だったB・ウィリスと期待通りのG・リビシ、それから相変わらず綺麗なH・ベリーの存在感だろう。
それほど駄作だとは思わないが、良質のミステリーと言うには何かが足りない気がする。なんだろう。

原題:PERFECT STRANGER
製作年:2007
製作国:アメリカ
時間:110
監督:ジェームズ・フォーリー
原案:ジョン・ボーケンキャンプ
脚本:トッド・コマーニキ
撮影:アナスタス・N・ミコス
出演:ハル・ベリー
ブルース・ウィリス
ジョヴァンニ・リビシ
ゲイリー・ドゥーダン
クレア・ルイス
リチャード・ポートナウ
ニッキー・エイコックス
フロレンシア・ロザーノ
ハイジ・クラム
ポーラ・ミランダ
タマラ・フェルドマン

2008年9月20日土曜日

ライセンス・トゥ・ウェディング

久しぶりにコメディで観たR・ウィリアムズ。相変わらずやね。正直この人のコメディ(だけじゃないけど)はブラックで濃いから、評価がもろに体調に左右てしまう。決して嫌いではないんだよ、ホント。
さて、結婚を目前にした若いカップルがフランク牧師(R・ウィリアムズ)に、本当の愛を確かめ合うために様々な結婚生活におけるマイナス面の疑似体験を無理矢理体験させられるわけだけど、その辺りの理不尽さが面白く感じれるかどうかがポイントで、正直イライラに近い状態で観てしまった。ベン(J・クラシンスキー)にかなり肩入れしてしまって思ってたより笑えなかったのは、結婚生活に問題があるのだろうか・・・。
ラストはお約束通りで、本来ならすっきりするんだろうけど、そこも本当にそのままHappy Ever Afterで良いのかと要らぬ心配をしてしまう。・・・やっぱり不満でもありそうだ(笑)
M・ムーアとJ・クラシンスキーの組み合わせが意外に地味。いや、J・クラシンスキーが地味すぎなんだな。変に優しすぎ。もっとキーっとパニックにでもなれば面白いのに。M・ムーアはモデルや歌手業もがんばってるのね。どこかで見覚えがあると思うんだけど他に観た出演作といえば『プリティ・プリンセス』ぐらいだしなぁ。だれかと間違えてるのかも。
色々と与えられる“試練”は、なかなか的を得てる気がする。ってゆーかやっぱり夫婦の危機って全世界共通なのね。まぁ当たり前なんだろうけど。

原題:LICENSE TO WED
製作年:2007
製作国:アメリカ
時間:91
監督:ケン・クワピス
原案:キム・バーカー
ウェイン・ロイド
脚本:キム・バーカー
ティム・ラスムッセン
ヴィンス・ディ・メッリオ
撮影:ジョン・ベイリー
出演:ロビン・ウィリアムズ
マンディ・ムーア
ジョン・クラシンスキー
クリスティーン・テイラー
エリック・クリスチャン・オルセン
ジョシュ・フリッター
デレイ・デイヴィス
ピーター・ストラウス
グレイス・ザブリスキー
ロクサーヌ・ハート
ミンディ・カリング
アンジェラ・キンジー
レイチェル・ハリス

2008年9月19日金曜日

プレステージ

原作を読んだ後に映画化を知って、是非観てみたいと思っていた作品。文章では伝わりにくい奇術師の舞台の様子はさすがに見栄えがする。ミスディレクションはともかくミソになる仕掛け部分は映像にはし難いのではないかと思っていたけど、見事にやってくれました。ネタを知らずに観たらきっとあれよあれよという間にクライマックスを迎えたと思う。
ただ、SF部分は本来の“奇術”という面白さを半減させてしまうのではないだろうかと心配になる。個人的にはニコラ・テスラは好きな偉人なので逆にニヤリとしたんだけど、あれを見てえーっと思った人も少なくないはず。まぁ全体的に力技なんで最後にそこが飲み込めるかどうかが好き嫌いの分かれ目かもしれない。
シャープな感じのH・ジャックマンと少し丸みを帯びたC・ベイルの対比もいい具合。M・ケインとS・ヨハンソンが華を添えて、結構豪華な舞台だよなぁ。

原題:THE PRESTIGE
製作年:2006
製作国:アメリカ
イギリス
時間:130
監督:クリストファー・ノーラン
原作:クリストファー・プリースト
脚本:クリストファー・ノーラン
ジョナサン・ノーラン
撮影:ウォーリー・フィスター
出演:ヒュー・ジャックマン
クリスチャン・ベイル
マイケル・ケイン
スカーレット・ヨハンソン
パイパー・ペラーボ
レベッカ・ホール
デヴィッド・ボウイ
アンディ・サーキス
エドワード・ヒバート
サマンサ・マハリン
ダニエル・デイヴィス
ジム・ピドック
クリストファー・ニーム
マーク・ライアン
ロジャー・リース
ジェイミー・ハリス
ロン・パーキンス
リッキー・ジェイ
モンティ・スチュアート

2008年9月18日木曜日

ゴースト・ハウス

予告にそそられて観たんだけど、思いのほか悪くなかった印象。ただ、ちょっとラストが拍子抜け。思い返せば多少無理のある展開もあった気がするが、ジェス(C・スチュワート)の一生懸命さで全部帳消し(笑)
そういえば彼女の出演作は結構観てるんだけど、あんまり繋がってなかった。全部わりに印象的なキャラクタなことは覚えてるけど、同一人物だって認識がないな。美少女系なんだろうけどアクが薄いせいかなぁ。
父親ロン役のD・マクダーモットは、ちょうどドラマ『ザ・グリッド』を観ているところでタイムリー。優しそうな良い父親だよね。ジョン(J・コーベット)は『Sex and the city』のエイダンのイメージが染み付いててちょっと意外。二人ともノースダコタの農場の雰囲気には合ってるから良いんだけど、逆に合いすぎて緊張感がないのは問題かも。
『the EYE』シリーズの監督だけあって、出てくるのは呪怨ばりのアジアンホラーテイストなお化け。びっくりさせるのが信条のアメリカンホラーの中で折り合いをつけようと努力した結果だろうか。
まぁ結果的に怖かったかと聞かれれば「あんまり・・・」と答えざるを得ないものの、決して面白くなかったわけではない。それから邦題から受けるイメージより、やっぱり原題の方が良いと思う。

原題:THE MESSENGERS
製作年:2007
製作国:アメリカ
カナダ
時間:90
監督:オキサイド・パン
原案:トッド・ファーマー
脚本:マーク・ホイートン
撮影:デヴィッド・ゲッデス
出演:クリステン・スチュワート
ディラン・マクダーモット
ペネロープ・アン・ミラー
ジョン・コーベット
エヴァン・ターナー
セオドア・ターナー
ウィリアム・B・デイヴィス
ブレント・ブリスコー
ダスティン・ミリガン
ジョデル・フェルランド

2008年9月17日水曜日

28週後...

止せばいいのに続編なんて作っちゃうから・・・。前作よりも予算に余裕があるせいか全体的に大規模になったものの、緊迫感もパニック度も薄れちゃってホラーとしての面白さに欠ける気がする。
タミー(I・プーツ)とアンディ(M・マグルトン)の行動もその対応策にも納得いかないし、救出されたアリス(C・マコーマック)への対応とドン(R・カーライル)の行動も不用意すぎるだろう。こういう話にそんな突っ込みをしても仕方がないのはわかっているが、なにせ彼らやストーン大佐(I・エルバ)を始め、皆安易に行動しすぎる。もう少し必然性があってもよさそうなのに、と思うのは考えすぎ?
まぁつまりそんなところに気がいってしまうくらい勢いが足りないってことなんだけど。

原題:28 WEEKS LATER
製作年:2007
製作国:イギリス
スペイン
時間:104
監督:フアン・カルロス・フレスナディージョ
脚本:フアン・カルロス・フレスナディージョ
ローワン・ジョフィ
ヘスス・オルモ
E・L・ラビニュ
撮影:エンリケ・シャディアック
出演:ロバート・カーライル
ローズ・バーン
ジェレミー・レナー
ハロルド・ペリノー
キャサリン・マコーマック
マッキントッシュ・マグルトン
イモージェン・プーツ
イドリス・エルバ

2008年9月16日火曜日

スパイダーウィックの謎

子供向けのシンプルなファンタジーなんで、わかり易い分深く考えずに普通に楽しんだ。
親の離婚に悩む子供がファンタジーの世界に出会って・・・なんてのはそれこそ星の数ほどある構成なんだろうけど、最近CGやVFX技術の進歩でこういったファンタジーがより違和感なく表現できるようになって、ここ数年でこの手の作品がずいぶん増えたと思う。それでも飽きずに観るんだから皆妖精やらドラゴンやらドワーフやら好きなんだよねぇ。でもこれだけ映像としての完成度が高くなると、観る側の想像力に依存しなくなるわけで、それって少し寂しい気もする。
F・ハイモアはファンタジー向きなのかファンタジー系への出演が多く、特に『アーサーとミニモイの不思議な国』ではこの映画と被る要素が多いからついダブって観てしまったが、作品としては『アーサー~』の方が好みだけど、彼のキャリアとしては見事に二役を演じ分けたこっちの方が良かったのではないだろうか。あんまり成長した彼のイメージが湧かないんだけど・・・。
そうそう、N・ノルティがノリノリでベタな悪役を演じていたのが妙に可笑しかった。

原題:THE SPIDERWICK CHRONICLES
製作年:2008
製作国:アメリカ
時間:96
監督:マーク・ウォーターズ
原作:ホリー・ブラック(作)
トニー・ディテルリッジ(絵)
脚本:キャリー・カークパトリック
デヴィッド・バレンバウム
ジョン・セイルズ
撮影:キャレブ・デシャネル
出演:フレディ・ハイモア
サラ・ボルジャー
メアリー=ルイーズ・パーカー
ニック・ノルティ
ジョーン・プロウライト
デヴィッド・ストラザーン
アンドリュー・マッカーシー
出演(声):セス・ローゲン
マーティン・ショート

ウォンテッド

アクションは凄かった。A・ジョリーもカッコ良かった。設定も展開も面白いと思う。しかし・・・。
腑に落ちない点が多すぎる。っつーかスピード感のあるアクション映画は多少の強引さも面白さの内だとは思うものの、それにしても突っ込みどころがありすぎだろう。
一番納得し難いのは“暗殺者”同士の戦いで周囲への被害が甚大すぎること。最初っから最後までど派手なのは観てて楽しいが、「1を倒して1000を救う」はずなのにこれは「1を倒すために1000を犠牲にしてる」んじゃないのだろうか。うぅむ。色々小細工できそうな伏線は沢山あったんだからもうちょっとスマートにキメて欲しいと思うのは贅沢だろうか。
それから、この終わり方だと次に続き難いじゃん。もしかしてキャスティング総入れ替えでB級ドラマシリーズとして再生?えー!?それはあまりにも勿体無いよぉ。

そうそう、たまたま直前に観た『トップガン』が劇中の台詞に出てきた偶然にちょっと苦笑い。

原題:WANTED
製作年:2008
製作国:アメリカ
ドイツ
時間:110
監督:ティムール・ベクマンベトフ
原作:マーク・ミラー
J・G・ジョーンズ
原案:マイケル・ブラント
デレク・ハース
脚本:マイケル・ブラント
デレク・ハース
クリス・モーガン
撮影:ミッチェル・アムンドセン
出演:ジェームズ・マカヴォイ
モーガン・フリーマン
アンジェリーナ・ジョリー
テレンス・スタンプ
トーマス・クレッチマン
コモン
クリステン・ヘイガー
マーク・ウォーレン
デヴィッド・オハラ
コンスタンチン・ハベンスキー
クリス・プラット
ローナ・スコット

トップガン

久しぶりに観たけど、やっぱ面白いね。皆若いのも当たり前だけど、やっぱ新鮮だね。なんせCGがない。これは最近のアクション映画ではほぼ皆無だし。当時、確か本物の空軍の協力を得て撮影したと聞いた覚えがあるが、下手にCGを交えた空中戦よりよっぽど現実味と迫力があるように思えた。結構何度も観てるはずなんだけど、その度にハラハラしてるような気がする。M・ライアンは、彼女のキャリアの機転になった作品だってのも当然と思えるくらいキュートだし。ってそれが一番の見所かも(笑)そういえばV・キルマーはこの時のイメージで固定されてるかも。
びっくりしたのはK・マクギリスがちっとも美人に見えなかったこと。記憶では確かに美人教官だったはずなんだが・・・。エレベーターでマーヴェリック(T・クルーズ)と二人きりになるシーンでは、彼女がマイケル・ジャクソンに見えた・・・。
それにしてもT・クルーズの変わらないことといったら、本当に驚きだ。そりゃそれなりに老けてはきているけど、目つきと言い笑顔と言い、今でもそう変わらないって凄いと思う。

原題:TOP GUN
製作年:1986
製作国:アメリカ
時間:110
監督:トニー・スコット
脚本:ジム・キャッシュ
ジャック・エップス・Jr
撮影:ジェフリー・キンボール
出演:トム・クルーズ
ケリー・マクギリス
ヴァル・キルマー
アンソニー・エドワーズ
トム・スケリット
マイケル・アイアンサイド
ジョン・ストックウェル
バリー・タブ
リック・ロソヴィッチ
ティム・ロビンス
ジェームズ・トルカン
メグ・ライアン
エイドリアン・パスダー
クラレンス・ギリヤード・Jr
ウィップ・ヒューブリー

2008年9月15日月曜日

バタフライ・エフェクト 2

主人公の切なさで言えば前作の方がずっと動機が素直で良い。残念ながら今回は身を引き裂かれても、という必死さが足りない気がする。ラストは寂しすぎて泣けない。幾らなんでもそれじゃみんな可哀想すぎる。なんのための能力なんだか。どうせならもっと基点になるポイントは幾らでもあっただろうに。そうそう、母親が出てくる意味はかなり薄い気がするが「すべてを背負う必要はないのよ」という台詞にはぐっときた。
重要な恋人役のジュリーを演じたE・デュランスのた多彩な表情が目を引いた。TVシリーズが中心のようだけど、これからどんどん活躍して欲しい。

原題:THE BUTTERFLY EFFECT 2
製作年:2006
製作国:アメリカ
時間:92
監督:ジョン・R・レオネッティ
脚本:マイケル・ウェイス
撮影:ブライアン・ピアソン
出演:エリック・ライヴリー
エリカ・デュランス
ダスティン・ミリガン
ジーナ・ホールデン
デヴィッド・ルイス
アンドリュー・エアリー
クリス・ゴーシャー
スーザン・ホーガン
JR・ボーン
ジェリー・ワッサーマン

2008年9月14日日曜日

チョコレート

H・ベリーが黒人女性初のアカデミー賞主演女優賞を受賞した作品ということで、ずっと前から気にはなってたんだけど、ようやく観ることができた。さすがに表情による心理描写がすばらしく、特にラスト数分のレティシア(H・ベリー)の心理状態がセルフ抜きでよく伝わってくる。ハリウッドらしくないなぁと思っていたら案の定、監督はスイス人だそうで。
切ないくらい激しいセックスシーンにも驚いたが、これだけ表情豊かに演技しているH・ベリーが、その後アクション映画中心に活躍(?)しているのにびっくり。それにしていも綺麗な人だ。B・B・ソーントンもさすがというか、ガチガチの人種差別主義者の父親と自由な(それゆえに軟弱と思われてしまう)息子との狭間で不自由な立場を見事に演じていると思う。それ故に急激にレティシアに傾倒してゆくわけだが、残念ながらその辺りの心理状態がイマイチしっくりこない。流されるようにヤッてしまった後に、息子の代わりなのか、寂しかったからなのか、彼女の世話を焼き始めるわけだけど、それを愛と言ってしまっていいのだろうか。
アメリカではまだまだ根強い人種差別という“文化”に対して実感することのできない日本に育っているせいか、この二人の不自由さになじめないのが、この映画に完全にはまれないところなんだけど、ラストの「俺たちはきっとうまくやっていける」という台詞にはほろりとした。
しかし、どん底にいる二人が再生の過程で寄り添ったわけだけど、そんなんでほんとにうまくやっていけるのだろうか・・・などと無粋な心配をしてしまうのだった。

原題:MONSTER'S BALL
製作年:2001
製作国:アメリカ
カナダ
時間:113
監督:マーク・フォースター
脚本:ミロ・アディカ
ウィル・ロコス
撮影:ロベルト・シェイファー
出演:ビリー・ボブ・ソーントン
ハリー・ベリー
ピーター・ボイル
ヒース・レジャー
ショーン・コムズ
モス・デフ
マーカス・ライル・ブラウン
ミロ・アディカ
ウィル・ロコス

キングダム/見えざる敵

かなり重い主題であるにも関わらず、エンターテイメントの体裁を崩していないのは凄いことだと思う。最後の最後まで手に汗握る展開に力が入った。サウジに乗り込む4人の視点・・・いや特にフルーリー捜査官(J・フォックス)とファリス大佐(A・バルフム)の視点がブレずに進むので安心して感情移入ができる。確かに敵味方がはっきりした派手な銃撃戦や格闘があったけど、そこはあまり重要ではない。続く憎しみの負の連鎖を断ち切ることができるかどうかが、この映画のメッセージだと受け取った。
J・フォックスが良い。厳しさと優しさ、憎しみと義務感がうまく同居したあの感じ。なかなかカッコ良かった。それから見せ場をしっかり作ったJ・ガーナーもさすがに見栄えする。これからもアクション映画でがんばって欲しいところだ。
決してカタルシスを得られるようなエンディングではないけれど、どっちかというとじくじくと不安と切なさが残ったけど、なぜかほっとした。たいぶ肩に力が入って観てたから疲れたのかもしれない。面白いという表現では合わない気もするがボキャブラリーがないのでとりあえず、面白かった。

原題:THE KINGDOM
製作年:2007
製作国:アメリカ
ドイツ
時間:110
監督:ピーター・バーグ
脚本:マシュー・マイケル・カーナハン
撮影:マウロ・フィオーレ
出演:ジェイミー・フォックス
クリス・クーパー
ジェニファー・ガーナー
ジェイソン・ベイトマン
アシュラフ・バルフム
アリ・スリマン
ジェレミー・ピヴェン
ダニー・ヒューストン
リチャード・ジェンキンス
カイル・チャンドラー
フランシス・フィッシャー
オマー・バーデゥニ
ウーリ・ガヴリエル
アシュレイ・スコット

魍魎の匣

前作『姑獲鳥の夏』に続く“京極堂シリーズ”第2弾。1000頁を超える原作をいかに2時間程度にまとめるかというのが製作の腕の見せ所だろう。雰囲気という意味では前作の方がより原作に近い感じがするが、作品としては今回の方がよくまとまってる気がする。ずいぶんと設定を組み替えることで何とか全体の整合性をとっているんだけど、京極堂の見せ場が薄れてしまっているのと、クライマックスの派手さは無用だったというところが気になる。そういえば眩暈坂が出てこなかったんだけど・・・どうなってるんだ?
さて、関口のキャスティングが長瀬正敏から椎名桔平に変わったのは正解だろう。前作で感じた違和感がなくなった。欲を言えばもう少し神経質な教授肌の役者さんがいいんだけど、全体のバランスではちょうどいいのかもしれない。黒木瞳は予想外だったけどこれもばっちり嵌っていた。ま、もう少し若い人でも・・・。久保と美馬坂は宮藤官九郎と柄本明ではなくて、実は大沢樹生と寺尾明を想像していた。どうだろう?
シリーズとしてこのまま続くのだろうか。折角だから前作映画化して欲しいと思っている。

あ、そうそう。「箱に娘がみっちり・・・」という件は想像と違って隙間だらけだったのが残念。原作を読みながら思い浮かべていた箱には本当に隙間がない状態でみっちりと詰まっていて、それはそれは落ち着く・・・あわわ。

原題:魍魎の匣
製作年:2007
製作国:日本
時間:133
監督:原田眞人
原作:京極夏彦
脚本:原田眞人
撮影:柳島克己
出演:堤真一
阿部寛
椎名桔平
宮迫博之
田中麗奈
黒木瞳
マギー
堀部圭亮
荒川良々
笹野高史
大森博史
大沢樹生
右近健一
寺島咲
谷村美月
清水美砂
篠原涼子
宮藤官九郎
柄本明

最高の人生の見つけ方

2大競演で期待したわりには普通だった。脚本も出演者も良いと思うんだけど、+αが生まれなかった感じ。それでもさすがにラストシーンはじーんとくるものがあった。
J・ニコルソンはやっぱ女性と共演しなきゃ駄目だな。あの厭らしさは男性俳優とじゃ生きてこない。M・フリーマンの超然とした雰囲気とのミスマッチを狙ったのだろうけどイマイチ嵌らなかったのが残念。
実はこの二人よりもニヤリとさせられたのがトーマス(S・ヘイズ)の完璧な秘書役。この人がいなければこの物語は成り立たなかったはず。出すぎず薄すぎず。映画よりテレビの方が多いようだけど、良い味出してるよ。

原題:THE BUCKET LIST
製作年:2007
製作国:アメリカ
時間:97
監督:ロブ・ライナー
脚本:ジャスティン・ザッカム
撮影:ジョン・シュワルツマン
出演:ジャック・ニコルソン
モーガン・フリーマン
ショーン・ヘイズ
ビヴァリー・トッド
ロブ・モロー
アルフォンソ・フリーマン
ロイナ・キング

2008年9月13日土曜日

マンダレイ

「アメリカ3部作」の第2弾。前作のニコール・キッドマンが演じたグレースは一人だけ完全に浮いてしまっていた美しさと清楚の中にある狂気が恐ろしくも悲しかったが、このB・D・ハワードによるグレースは綺麗だけど、まさに幼く青臭い時代のアメリカ(今も?)を象徴するようで一方的な慈愛と熱意が表に立っている。黒人奴隷の解放に躍起になる彼女はやはり白人の立場からの物言いでしかなく、ある意味親切の押し売りとも言えるのだが、それはそれぞれの視点がはなっからずれているからで、決してどちらも間違っているわけではないのだろう。人種問題に関して普段は全く気にすることのない日本に住んでいても、こういった視点や立場の違いから平行線を辿る論争として観れば、グレースと同じように怒りや脱力感、無力感を感じてしまう。
今回も背景は可能な限り簡略化されているがそれはすでに気にならず、映画というより良質の舞台を観ているような感覚になる。139分という長さも最後まで気にならなかった。次は一体どんな主題が待っているのだろうか。やっぱり楽しみだ。

原題:MANDERLAY
製作年:2005
製作国:デンマーク
スウェーデン
オランダ
フランス
ドイツ
イギリス
時間:139
監督:ラース・フォン・トリアー
脚本:ラース・フォン・トリアー
撮影:アンソニー・ドッド・マントル
出演:ブライス・ダラス・ハワード
イザック・ド・バンコレ
ダニー・グローヴァー
ウィレム・デフォー
ジェレミー・デイヴィス
ローレン・バコール
クロエ・セヴィニー
ジャン=マルク・バール
ウド・キア
ジニー・ホルダー
エマニュエエル・イードーウ
ジェリコ・イヴァネク
出演(声):ジョン・ハート

バンディダス

いやぁ、なんだかんだいってもこういうあっけらかんとしたヒーロー(ヒロイン)ものは好きなんだよね。P・クルスもS・ハエックも色っぽくてキュートでカッコいい。ウブなところは無理があるような気がしないでもないが、そんな野暮な突っ込みをしてはいけない。ともかく楽しかった。
S・ザーン、久しぶりに観た気がする。『ナショナル・トレジャー』以来か。もっと使い勝手のある役者さんだと思うのだが・・・。うーん、でも今回はちょっと物足りないかな。もう少しピンポイントで活躍して欲しかった感じ。
さて、製作と脚本にL・ベッソンの名前を見て納得。彼の軽すぎず重すぎずアクションのテンポが良い肩の力の抜けた楽しめる作品の雰囲気が好きだ。まさか続編はありえない(あったとしてもキャスティングが変わるだろうし)と思うが、出たら観ちゃうんだろうなぁ。

原題:BANDIDAS
製作年:2006
製作国:フランス
メキシコ
アメリカ
時間:93
監督:ヨアヒム・ローニング
エスペン・サンドバーグ
脚本:リュック・ベッソン
ロバート・マーク・ケイメン
撮影:ティエリー・アルボガスト
出演:ペネロペ・クルス
サルマ・ハエック
スティーヴ・ザーン
ドワイト・ヨーカム
デニス・アーント
サム・シェパード
オードラ・ブレイザー
イスマエル・イースト・カルロ
ゲイリー・セルヴァンテス

クライモリ デッド・エンド

前作は後半でずっこけたが、今回ははなっからずっこけた。奴らが最初っから登場するんかいっ。こうなるとただの追っかけっこ。なんだかんだ設定を盛り込んだものの、ホラーとしては破綻してしまっている。いっそのこと前作のパロディでも・・・いや、そこまで前作も売れてないか。
なんだかイチイチ惜しいシーンや伏線が満載で、どうにもならなくなってる感じ。
終わり方までお約束なのは良いけど、まさか続きを作ろうとか思ってないよな。本国でもビデオスルーなくらいだから大丈夫か。

原題:WRONG TURN 2: DEAD END
製作年:2007
製作国:アメリカ
カナダ
時間:97
監督:ジョー・リンチ
キャラクタ創造:アラン・B・マッケルロイ
脚本:テューリ・メイヤー
アル・セプティエン
撮影:ロビン・ローウェン
出演:エリカ・リーセン
ヘンリー・ロリンズ
テキサス・バトル
ダニエラ・アロンソ
スティーヴ・ブラウン
アレクサ・パラディノ
マシュー・カリー・ホームズ
クリスタル・ロウ
キンバリー・コードウェル

2008年9月12日金曜日

ブレイブワン

突然身の上に降りかかった“暴力”に対し、正気を保ったまま怒りや憤りと向き合い、それらを乗り越えていくことが“Brave One(勇者)”なんだろう。
不幸な暴力に見舞われたエリカ(J・フォスター)は、九死に一生を得て自らの身は自ら守らなければと“必要に駆られて”で銃を手に入れる。物騒な都会で生きているなら“いつ出会ってもおかしくない危険な状況”で“不意に”一線を超えてしまった彼女は、そのカタルシスに溺れていく。徐々にエスカレートしていくその行動は、すでに自衛の域を超えヒロイズムとも言える使命感に変わっていく。
最近のヒーローモノによくありがちな展開ではあるが“誰にでも起こりえる”状況であり、それを肯定しない立場で描かれている(と思う)この作品の意味は小さくない。安易に殺人と正義の間で苦しむんではなく、生身の普通の人として銃を撃つ手が震えたり、失敗をする様子が生々しい。
彼女のストッパー役になるマーサー刑事(T・ハワード)の描写が薄いのもエリカに集中させたいがためなんだろう。でも彼のラストでの行動は全体としてはかなり納得のし難いものになってしまっているのが残念。
J・フォスターはさすがに綺麗。その存在感も確かだ。観ているこっちが息苦しくなる。圧倒的な存在感はNYという街並みもそうで、T・ハワードだけでなくN・アンドリュースを始めとするほかのキャストの存在感が結構希薄に感じる。それも演出だと思いたい。

原題:THE BRAVE ONE
製作年:2007
製作国:アメリカ
オーストラリア
時間:122
監督:ニール・ジョーダン
原案:ロデリック・テイラー
ブルース・A・テイラー
脚本:ロデリック・テイラー
ブルース・A・テイラー
シンシア・モート
撮影:フィリップ・ルースロ
出演:ジョディ・フォスター
テレンス・ハワード
ナヴィーン・アンドリュース
メアリー・スティーンバージェン
ニッキー・カット
ジェーン・アダムス

2008年9月11日木曜日

ゾンビーノ

ゾンビを使役してしまうっていうアイディアそのものとパステルカラーの50年代を舞台にしたことに拍手。妙にほのぼのとした雰囲気の中で人にがっつくゾンビのブラックジョークは『スターシップ・トゥルーパーズ』に通じるものを感じた。本能を制御する首輪って辺りも気に入った。しかも簡単に壊れるし(笑)
『ショーン・オブ・ザ・デッド』でも思ったけど、みんなゾンビが好きなんだなぁ。どっちもホラーの感覚を残したままコメディとして成り立ってるという意味で凄いと思う。
ファイド(B・コノリー)のお茶目さもずっと笑ってられるんだけど、全体的に際物のキャラクタ設定ががっちりはまってて、C・A・モスを始めそれぞれ良い味を出してる。B級以下の作品かもしれないが、なかなか良質のコメディだと思う。

原題:FIDO
製作年:2006
製作国:カナダ
時間:91
監督:アンドリュー・カリー
原案:デニス・ヒートン
脚本:アンドリュー・カリー
ロバート・チョミアック
デニス・ヒートン
撮影:ジャン・キーサー
出演:ビリー・コノリー
キャリー=アン・モス
ディラン・ベイカー
クサン・レイ
ヘンリー・ツェーニー
ティム・ブレイク・ネルソン
ソニヤ・ベネット
ロブ・ラベル

2008年9月10日水曜日

デス・プルーフ in グラインドハウス

ロドリゲスの『プラネット・テラー』よりもこっちの方が好きだな。はじけっぷりも下品さも。まさか前半部分にあんなオチがあろうとは思ってもみなかった。公開時はどっちが先に上映されたのか知らないけど、こっちが後観だとかなり唐突にヤラレターって感じ。ラストシーンの唐突さにも驚き。思わず爆笑してしまった。
普段は伏線とかを気にして台詞や視線に注意してるつもりなんだけど、そんなもの一切なし。ほとんどの会話には意味はなく、とにかくお色気とアクション一本やりという印象。だからこそのB級でパワフルなんだよね。
たっぷり魅せてくれた女の子たちもさることながら、K・ラッセルのベタな悪役ぶりにはニヤニヤしっぱなし。最後まで楽しませてくれた。
こういった作品は続くと面白くなくなるんだろうけど、また何年かしたらやって欲しいな。メジャー監督によるハリウッド主催の超豪華B級ムービー祭とかいって。

原題:DEATH PROOF
製作年:2007
製作国:アメリカ
時間:114
監督:クエンティン・タランティーノ
脚本:クエンティン・タランティーノ
撮影:クエンティン・タランティーノ
出演:カート・ラッセル
ロザリオ・ドーソン
ローズ・マッゴーワン
シドニー・タミーア・ポワチエ
ゾーイ・ベル
マイケル・パークス
メアリー・エリザベス・ウィンステッド
ヴァネッサ・フェルリト
ジョーダン・ラッド
トレイシー・トムズ
マーリー・シェルトン
ニッキー・カット
イーライ・ロス
クエンティン・タランティーノ
ジェームズ・パークス

2008年9月9日火曜日

狂っちゃいないぜ

9年前というのが古いと言えるのかどうかわからないが、全体的に古典を観るような感じ。今思えばかなり豪華なキャスティングなんだけど、個々のキャラが際立って目立つという感じはあんまりないな。せっかくの競演だけど掛け算にならずに単なる足し算で終わってしまった感じ。
どーんと構える(ように見える)ラッセル(B・B・ソーントン)にいちいち突っかかって勝手にパニックになるニック(J・キューザック)という図式はコメディとしていくらでも広がりがあったはずだけど、そこにコニー(C・ブランシェット)とメアリー(A・ジョリー)という強力すぎる脇役がいるせいで、変にロマンス色が強くなってしまって焦点がぼやけてしまった気がする。とくにA・ジョリーの妖艶さといったら…。
見所は沢山ある。決して面白くない映画じゃないと思う。滑走路でぶっ飛ばされるシーンなんて、意表をついてて最高だし。でもなんか古臭いんだよなぁ。管制官というのもあんまり生かされてないし。うーん。

原題:PUSHING TIN
製作年:1999
製作国:アメリカ
時間:124
監督:マイク・ニューウェル
脚本:グレン・チャールズ
レス・チャールズ
撮影:ゲイル・タッターサル
出演:ジョン・キューザック
ビリー・ボブ・ソーントン
ケイト・ブランシェット
アンジェリーナ・ジョリー
ジェイク・ウェバー
カート・フラー
ヴィッキー・ルイス
モリー・プライス

2008年9月8日月曜日

クワイエットルームにようこそ

切なくて、苦しくて、でも面白い。久しぶりに邦画を観て笑った気がする。観たのはDVDだがこれならスクリーンで観ても見劣りしないかも。いや、大画面で観る意味があるかどうかは別にして。
内田有紀も見事だが、宮藤官九郎が良い。鉄雄(宮藤官九郎)の妙に間の抜けたキャラが重々しくなりそうになるとガス抜きをしてくれる。実際にこんな友人はご遠慮願いたいが。
他のキャストもみんなちぐはぐ感が巧く噛み合ってて凄いなと思う。特に大竹しのぶはさすがというか圧巻というか。なにせ主役を食ってしまわない所が凄いと思う。
主題はめちゃめちゃ重苦しい話なはずなんだけど、俳優陣と脚本のバランスがつぼにはまって面白い。原作でを読んだことはないが、この“間”は映像ならではじゃないだろうか。欲を言えば、もう少し全体の“鬱”のシークエンスを細かくバラして“躁”の中に埋めてしまうと、ラスト直前の“鬱”が際立って、さらにラストシーンでトンネルを抜け出す感じが爽快になると思うのだが。どうだろう。

原題:クワイエットルームにようこそ
製作年:2007
製作国:日本
時間:118
監督:松尾スズキ
原作:松尾スズキ
脚本:松尾スズキ
撮影:岡林昭宏
出演:内田有紀
宮藤官九郎
蒼井優
りょう
妻夫木聡
大竹しのぶ
中村優子
高橋真唯
馬渕英俚可
筒井真理子
宍戸美和公
平岩紙
塚本晋也
平田満
徳井優
峯村リエ
庵野秀明
俵万智

マネー・ゲーム

ドラマ『フレンズ』以来、何かと気になるリビシの主演作ということで、期待通りの演技に満足。物語は地味な感じで、『ウォール街』を意識した(作中で主人公たちがこれをバイブルだと言うシーンがあるし)展開なんだけど、株取引に疎いもんで細かい部分は理解し難い。まぁその辺りはあまり気にする必要もないのかもしれないが。セス(G・リビシ)が最初っから最後まで様々なものに追い立てられるように生きているもんで、クライマックスの緊迫感が目立たないのが残念。
V・ディーゼルやB・アフレックの脇役ぶりもさすがに堂に入ったもので中々渋かった。
欲を言えば、『ウォール街』や『スティング』のような新旧対決の図式があれば良かったんだけど、まぁ舞台よりもセス個人の物語だしね。
しかし、当時これを劇場公開するなんてかなりの博打だったんじゃないだろうか。

原題:BOILER ROOM
製作年:2000
製作国:アメリカ
時間:119
監督:ベン・ヤンガー
脚本:ベン・ヤンガー
撮影:エンリケ・シャディアック
出演:ジョヴァンニ・リビシ
ヴィン・ディーゼル
ニア・ロング
ニッキー・カット
スコット・カーン
ロン・リフキン
ジェイミー・ケネディ
テイラー・ニコルズ
ベン・アフレック
ビル・セイジ
トム・エヴェレット・スコット
ピーター・マローニー

2008年9月7日日曜日

ハンコック

正直あんまり期待してなかったんだけど、思いのほか面白かった。こんなに人間臭いスーパーヒーローが今までいなかったのが不思議なくらい。W・スミスの魅力満載といった感じだろうか。子犬みたい。
中盤から後半に掛けての予想してなかった展開(いや、ある意味順当なんだけど)には胸が痛くなる思いに駆られた。切ないよ。苦しいよ。そりゃないよ。ハッピーエンド?バッドエンド?うーん、ハッピーエンドだと思いたい。
C・セロンは綺麗だし実力もあると思うけど、イマイチ良い作品に恵まれてない感じがする。それでも今回は良かった部類に入るんじゃないだろうか。残念ながら助演というほど目立ててない気もするが。
そうそう、どんな原理でヒーローが飛ぶにせよ、ハンコックみたいな飛び方が一番しっくりくる。酔っ払いのイメージなのかもしれないが、夢の中で飛ぶときもあんな感じだ。

原題:HANCOCK
製作年:2008
製作国:アメリカ
時間:92
監督:ピーター・バーグ
脚本:ヴィー・ヴィンセント・ノー
ヴィンス・ギリガン
撮影:トビアス・シュリッスラー
出演:ウィル・スミス
シャーリーズ・セロン
ジェイソン・ベイトマン
エディ・マーサン
ジェイ・ヘッド
トーマス・レノン
ジョニー・ガレッキ
ダエグ・フェアーク

2008年9月6日土曜日

いとこのビニー

何気に観てみた作品だけど、期待以上に面白かった。こういう根っからの悪党が出てこないB級コメディは温かくて好き。
ビニー(J・ペシ)の胡散臭さは見かけだけで法廷弁護士として生真面目だし、登場シーンだけだとただのわがまま娘かと思えたリサ(M・トメイ)もキュートで有能で一生懸命だし。牛乳瓶の底より厚いメガネをかけてるミセスライリー(ポーリーン・マイヤーズ)や他の登場人物も意地悪なんじゃなくてみんな真面目なんだよね。ちょっと誤解があるだけで。なにせみんな可愛くて楽しい。
J・ペシといえば色んなメジャー作品で見かけるけど『ホーム・アローン』の泥棒役が一番印象的。強面もいいけどやっぱりコメディだね。
R・マッチオはどこかで観た顔だと思っていたら『ベスト・キッド』だ。その後まったく見ないけどどうしてるんだろう。
他の出演陣も中々良い味だしてるけど、やっぱり一番はM・トメイだろう。アカデミー賞助演女優賞まで受賞してしまうくらい彼女の存在感は凄い。一体どこにそんなに持ってたのかと思うくらい登場するたびに服装が変わるんだけど、それがまた愛らしくてキュート。その後の作品もいくつか観てるのにまったく印象に残ってないのが残念だ。

原題:MY COUSIN VINNY
製作年:1992
製作国:アメリカ
時間:119
監督:ジョナサン・リン
脚本:デイル・ローナー
撮影:ピーター・デミング
出演:ジョー・ペシ
ラルフ・マッチオ
マリサ・トメイ
ミッチェル・ホイットフィールド
フレッド・グウィン
レイン・スミス
オースティン・ペンドルトン
ブルース・マッギル
モーリー・チェイキン
ジェームズ・レブホーン
レイノール・シェイン

海の上のピアニスト

ファンタジックな1900(T・ロス)の半生に、残念ながら共感できず、どちらかといえば語り手であるマックス(P・テイラー・ヴィンス)には同情した。さて、1900は実在したのだろうか、それともマックス生んだ想像上の人物なのだろうか。
音楽と映像の美しさは間違いない。2時間超という長さでありがならあまり気にならない、それどころかまだまだ足りない気さえした。音楽の才能がある人が羨ましい。無条件に惹かれるメロディは確かに存在すると思う。
イタリア映画という雰囲気はかなり薄れてしまっている。というか、後で知ったので気がつきもしなかった。ハリウッドでもこんなの作れるんだ…くらいな感じ。しかも『ニュー・シネマ・パラダイス』の監督だったとは。うーん。まぁだからといって感想が変わるわけでもないんだけど。
T・ロスのあの虚ろな目つきとフワフワとした存在感は、やはり必死に泥臭く生きる地に足のついた人たちとは一線を画していて、移民船という世界と世界(陸と陸)の間にある不安定な(海の上だし)トンネルの中に住む妖精のような立場にぴったりだった。だからこそ窓越しに見えた娘(M・ティエリー)に魅入られながら感情をピアノに乗せて溢れてしまうシーンから船を降りようとして帽子を投げるシーンまでの件は心に残った。
あまり好きと言える作品とは思えなかったものの、切なく物悲しい、印象に残る作品ではあった。

原題:LA LEGGENDA DEL PIANISTA SULL'OCEANO
THE LEGEND OF 1900
製作年:1998
製作国:イタリア
時間:125
監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
原作:アレッサンドロ・バリッコ
脚本:ジュゼッペ・トルナトーレ
撮影:ラホス・コルタイ
出演:ティム・ロス
プルイット・テイラー・ヴィンス
メラニー・ティエリー
クラレンス・ウィリアムズ三世
ビル・ナン
ピーター・ヴォーン
イーストン・ゲイジ
コリー・バック

2008年9月5日金曜日

ベクシル 2077 日本鎖国

これぞジャパニメーションと言われるとかなり辛い。映像品質はさすがに凄いとは思うが、それ以外に見るところはないかもしれない。
設定とシチュエーションは面白いと思うが、展開に無理があるだろう。どこかでみたことのあるようなワームやステレオタイプな悪役キャラ、背景の希薄なメインキャラにはちっとも感情移入できないし、あのオチはさすがに…。
アクションゲームにするには良いのかもね。

原題:ベクシル
製作年:2007
製作国:日本
時間:109
監督:曽利文彦
脚本:半田はるか
曽利文彦
出演:黒木メイサ
谷原章介
松雪泰子
朴路美
大塚明夫
櫻井孝宏
森川智之
柿原徹也

2008年9月4日木曜日

es [エス]

監獄実験…悪趣味だけど面白そうな心理実験だよなぁと思いながら観ていたら、後で実際に行われたことがある実験をベースにしていると知ってびっくりした。“立場が人を作る”というのはあながちないことではないということは経験上知っているけど、いくら特殊な環境だと言えここまで極端になるものなのだろうか。確かにタレク(M・ブライブトロイ)やベルス(J・V・ドーナニー)みたいな“きっかけ”があれば簡単に傾れてしまうかもしれない。でも俺みたいな日和見主義ばっかりならなんとなく2週間すぎるんだろうなぁなんて。ドイツ映画ってのも妙に雰囲気があって良かったのかも。
まぁ興味深いけどあんまり後味の良い作品ではない。

原題:DAS EXPERIMENT
製作年:2001
製作国:ドイツ
時間:119
監督:オリヴァー・ヒルシュビーゲル
脚本:ドン・ボーリンガー
クリストフ・ダルンスタット
マリオ・ジョルダーノ
撮影:ライナー・クラウスマン
出演:モーリッツ・ブライブトロイ
クリスチャン・ベルケル
オリヴァー・ストコウスキ
ヴォータン・ヴィルケ・メーリング
ユストゥス・フォン・ドーナニー
ティモ・ディールケス
ニッキ・フォン・テンペルホフ
アントニオ・モノー・ジュニア
エドガー・セルジュ
アンドレア・サヴァツキー
マレン・エッゲルト

2008年9月3日水曜日

ヒットマン

T・オリファント主演のヒットマン繋がりでJ・リーだし、ってことで手に取った一品。まぁまぁ。10年前の香港映画そのままという感じ。J・リーも昔からイメージが変わらないんだね。朴とつでまじめなんだけど凄く強くてちょっとボケた風。ま、普通に楽しめる。
キャストを見ると日本名が沢山並んでいた。ってことは敵役のヤクザはみんな日本人なんだ。その割には下手糞な日本語というか、棒読みというか…ただの素人?

原題:殺手之王
HITMAN
製作年:1998
製作国:香港
時間:102
監督:チュン・ウェイ
脚本:チャン・ヒンカイ
チャン・カンフー
撮影:アーサー・ウォン
出演:ジェット・リー
エリック・ツァン
サイモン・ヤム
ジジ・リョン
ラウ・チェンワン

2008年9月2日火曜日

セックス・アンド・ザ・シティ

第6シーズンまで放映していたドラマシリーズが終了してから4年。正直時代は過ぎてしまったのではないかと余計な心配をしつつ映画館へ行ったのだが、本当に余計な杞憂だった。いささか潔すぎるのではないかと思うくらいドラマファンしかターゲットにしていないような構成も、ドラマファンにとっては願ってもないことだと思う。まぁ劇場のスクリーンで見る意味があるのかどうかはさておき、今も勢いの全然落ちてない彼女達は凄くチャーミングだった。
ある意味長年の決着がついてしまった展開は、やっぱりこうじゃなきゃねとすっきりしたものの、やっぱりこれで本当に終わりなんだなぁと寂しくもなった。

原題:SEX AND THE CITY
製作年:2008
製作国:アメリカ
時間:144
監督:マイケル・パトリック・キング
原作:キャンディス・ブシュネル
脚本:マイケル・パトリック・キング
キャラクタ原案:ダーレン・スター
撮影:ジョン・トーマス
出演:サラ・ジェシカ・パーカー
キム・キャトラル
クリスティン・デイヴィス
シンシア・ニクソン
クリス・ノース
ジェニファー・ハドソン
キャンディス・バーゲン
デヴィッド・エイゲンバーグ
エヴァン・ハンドラー
ジェイソン・ルイス
マリオ・カントーネ
リン・コーエン
ウィリー・ガーソン
ジョアンナ・グリーソン

2008年9月1日月曜日

主人公は僕だった

たぶん誰しもが一度は考えたことのあるであろう題材だと思うけど、良くも悪くも無難にまとめたという感じだろうか。鑑賞後に思い返しても、それほどドラマティックでもファンタジックでもロマンティックでもない。ほどほど。コミカルさもトラジカルさもほどほど。逆にそのヌルさがハロルド(W・フェレル)の人柄や人生にぴったりとも言える。巧く言えないけど、優しくもあり厳しくもあるその全体的な雰囲気が、現実味のない物語に現実感を与えていると感じた。そういった意味では良くできていると言えるのかもしれない。
登場人物が知る由もない先の展開を知ってしまった時に物語はどうなるのか。書き手と読み手と登場人物が同じ舞台に立ってしまうという矛盾は悲劇なのか喜劇なのか。結末を想像するのは難しくない。「世界を良くしたい」という気持ちが散りばめられた優しい作品だった。

W・フェレルはコメディアンとしてはあまり好きな役者じゃないんだけど、今回は凄く良い。たぶんキャラ作りは普段のドタバタコメディのそれと基本路線で変わらないはず。もっとこういったコメディ丸出しじゃない作品にも沢山出演したら良いのに。
M・ギレンホール。決して美人でないけど好みの女優さん。あの笑顔がキュートだ。それだけで癒されてしまった。あのクッキーが食べたい。
D・ホフマンやE・トンプソンがどっしりとベースを支えているからこそのファンタジーで、所謂“超越者”の立場を守っている。ラスト間際のこの二人の会話こそこの映画の根底にある主題なのだろう。
Q・ラティファがさらりと出ているが、もうちょっと活躍して欲しかったかも。

原題:STRANGER THAN FICTION
製作年:2006
製作国:アメリカ
時間:112
監督:マーク・フォースター
脚本:ザック・ヘルム
撮影:ロベルト・シェイファー
出演:ウィル・フェレル
エマ・トンプソン
ダスティン・ホフマン
クイーン・ラティファ
マギー・ギレンホール
リンダ・ハント
トニー・ヘイル
クリスティン・チェノウェス
トム・ハルス

2008年8月8日金曜日

スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師



原題:SWEENEY TODD: THE DEMON BARBER OF FLEET STREET
製作年:2007
製作国:アメリカ
時間:117
監督:ティム・バートン
原作:スティーヴン・ソンドハイム
ヒュー・ウィーラー
脚本:ジョン・ローガン
撮影:ダリウス・ウォルスキー
出演:ジョニー・デップ
ヘレナ・ボナム=カーター
アラン・リックマン
ティモシー・スポール
サシャ・バロン・コーエン
エド・サンダース
ジェイミー・キャンベル・バウアー
ローラ・ミシェル・ケリー
ジェイン・ワイズナー

2008年8月6日水曜日

TAXi 4

シリーズ化によって趣向が変わっていくのは仕方がないが、それでもエミリアン(S・ナセリ)とスペシャルタクシーのカーアクションというベースは崩して欲しくなかった。
お約束コメディという意味ではそれなりに楽しめる。ピンクパンサーと同じで、この手のドタバタはぼーっと観るには丁度いい。でもさすがにもう続編はないだろうね。

原題:T4Xi
製作年:2007
製作国:フランス
時間:91
監督:ジェラール・クラヴジック
脚本:リュック・ベッソン
撮影:ピエール・モレル
出演:サミー・ナセリ
フレデリック・ディファンタール
ベルナール・ファルシー
エマ・シェーベルイ=ヴィークルンド
エドュアルド・モントート
ジャン=クリストフ・ブヴェ
ジャン=リュック・クシャール
フランソワ・ダミアン
ジブリル・シセ