成長した男の子の回想録として始まったはずの作品が、キャラクターの掘り下げが足りないせいか、話が進むにつれ語り手としての存在感が全くなくなってしまい、結局ラックス(K・ダンスト)だけに焦点が向いてしまったため、入り込めず、切なさとやりきれなさだけが印象に残った。ただ、それらが全て意図されたものだとすれば、すっかり監督の術中に嵌ったわけなのだが。
脇を固める出演陣はさすが。しかし、あの虐待とも取れる軟禁をしてしまう母親はK・ターナーには似合わない。あの体型からして肝っ玉かあちゃんの印象を受けてしまう。静かに壊れていくという点ではJ・ウッズは巧かった。
K・ダンストは『スパイダーマン』のときにはあまり可愛いとは思わなかったが、この作品では綺麗に見える。そういえば、『チアーズ!』のときも可愛らしいと思ったかもしれない。
原題 | THE VIRGIN SUICIDES |
製作年 | 1999 |
製作国 | アメリカ |
時間 | 98 |
監督 | ソフィア・コッポラ |
原作 | ジェフリー・ユージェニデス |
脚本 | ソフィア・コッポラ |
撮影 | エドワード・ラックマン |
出演 | ジェームズ・ウッズ キャスリーン・ターナー キルステン・ダンスト ジョシュ・ハーネット マイケル・パレ スコット・グレン ダニー・デヴィート A.J.クック ハンナ・R・ホール |
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