2004年5月7日金曜日

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊

世界中でカルト的人気を誇るジャパニメーションの代表作。原作の士郎正宗が作り上げた世界を見事に押井守が消化している。二人のこの世界に対するアプローチは全く違うはずなのだが、根底にある疑問(人は何をして人と成すのか)は同じだ。
『AKIRA』でもそうだったが、原作者がこの世界観をその細部まで理解してもらおうという一種の媚が全くないことが巧く作用している。だからといって観る側に委ねることもせず、一歩間違えるとただの自己満足でしかなくなるのだが、この世界に抵抗なく浸れる者にとっては、こんなに魅力的な世界はない。
OVAでシリーズがあり、押井監督が続編を描いた『イノセンス』、もちろん原作では士郎正宗が続編を描いている。それら全てが攻殻機動隊の世界観であり、またそれぞれ独立している。色んな意味で弄り甲斐のある世界であるから、今後も様々な形態で露出することを期待している。
ハリウッドで活躍する監督や脚本家にもかなりの影響を与えたと聞く。『マトリックス』シリーズなどはその際たるものだろう。

原題GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊
製作年1995
製作国日本
時間80
監督押井守
原作士郎正宗
脚本伊藤和典
撮影白井久夫
出演(声)田中敦子
大塚明夫
山寺宏一
仲野裕
大木民夫
家弓家正

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