2004年9月12日日曜日

ドッグヴィル

実験的映画と言われている、舞台の練習風景の様なセットは10分もすれば慣れる。それよりも何もない中から風景が目に浮かぶようになる。これは意外だった。3時間という長さも9つに分けられたエピソードとナレーションによって巧く構成されていて、全く気にならない。
ドッグヴィルという片田舎に現れた美しい逃亡者グレース(N・キッドマン)。今更ながら彼女は本当に美しい。その彼女があんなことやこんなことをされるのもびっくりしたが、ラストシーンはもっと衝撃的だった。最近の作品では一番カタルシスを得られたかもしれない。
L・F・トリアーのアメリカ3部作の第1作だということだが、エンディングで流れるアメリカの一面を見せ付ける写真の数々を観て、監督の意図するアメリカの姿が少し理解できた気がする。外国人監督が描くアメリカの姿はグレースそのものなのだろう。後に続く2作が楽しみだ。

原題DOGVILLE
製作年2003
製作国デンマーク
時間177
監督ラース・フォン・トリアー
脚本ラース・フォン・トリアー
撮影アントニー・ドッド・マントル
出演ニコール・キッドマン
ポール・ベタニー
クロエ・セヴィニー
ローレン・バコール
パトリシア・クラークソン
ベン・ギャザラ
ジェームズ・カーン
ステラン・スカルスガルド
ジャン=マルク・バール
ハリエット・アンデルセン
ブレア・ブラウン
ジェレミー・デイヴィス
フィリップ・ベイカー・ホール
シオバン・ファロン・ホーガン
ジェリコ・イヴァネク
ウド・キア
クレオ・キング
マイルズ・パリントン
ビル・レイモンド
シャウナ・シム
出演(声):ジョン・ハート

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