2008年9月14日日曜日

チョコレート

H・ベリーが黒人女性初のアカデミー賞主演女優賞を受賞した作品ということで、ずっと前から気にはなってたんだけど、ようやく観ることができた。さすがに表情による心理描写がすばらしく、特にラスト数分のレティシア(H・ベリー)の心理状態がセルフ抜きでよく伝わってくる。ハリウッドらしくないなぁと思っていたら案の定、監督はスイス人だそうで。
切ないくらい激しいセックスシーンにも驚いたが、これだけ表情豊かに演技しているH・ベリーが、その後アクション映画中心に活躍(?)しているのにびっくり。それにしていも綺麗な人だ。B・B・ソーントンもさすがというか、ガチガチの人種差別主義者の父親と自由な(それゆえに軟弱と思われてしまう)息子との狭間で不自由な立場を見事に演じていると思う。それ故に急激にレティシアに傾倒してゆくわけだが、残念ながらその辺りの心理状態がイマイチしっくりこない。流されるようにヤッてしまった後に、息子の代わりなのか、寂しかったからなのか、彼女の世話を焼き始めるわけだけど、それを愛と言ってしまっていいのだろうか。
アメリカではまだまだ根強い人種差別という“文化”に対して実感することのできない日本に育っているせいか、この二人の不自由さになじめないのが、この映画に完全にはまれないところなんだけど、ラストの「俺たちはきっとうまくやっていける」という台詞にはほろりとした。
しかし、どん底にいる二人が再生の過程で寄り添ったわけだけど、そんなんでほんとにうまくやっていけるのだろうか・・・などと無粋な心配をしてしまうのだった。

原題:MONSTER'S BALL
製作年:2001
製作国:アメリカ
カナダ
時間:113
監督:マーク・フォースター
脚本:ミロ・アディカ
ウィル・ロコス
撮影:ロベルト・シェイファー
出演:ビリー・ボブ・ソーントン
ハリー・ベリー
ピーター・ボイル
ヒース・レジャー
ショーン・コムズ
モス・デフ
マーカス・ライル・ブラウン
ミロ・アディカ
ウィル・ロコス

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