こういった作品は息苦しくなることが多いのだが、その閉塞感がない。いや、確かに閉塞感は存在するのだが、不快でない。最後には清々しさすら感じた。ギルバート(J・デップ)の葛藤や心の動きが自然にこっちに染みてくる。監督はスウェーデンの出身だという。外国人から見たアメリカはどこか懐かしく美しい。ましてや舞台は中西部の田舎町。それがスクリーンを通じて外国人である僕の目に優しく映る。アメリカ人にはどう映ったのだろうか。L・デカプリオの出世作になったと観た後で聞いた。確かに巧い。障害者をいかによく巧く演じてるかどうかではなく、この作品の中に実によく溶け込んでる。役柄単体で観ると不自然な部分があっても全体的に違和感なく、あくまで兄の心の枷として存在感を発揮してる。可愛いし(笑)
J・デップ(J・ロウと間違えてた)と言えば『シザーハンズ』。男前でエキセントリックでアウトローな役を好んでディープなファンが多いというイメージ。ここでも(突飛ではないが)いい感じで田舎のにーちゃんを演じてて好き。しかしあの長髪は似合わんと思うのだが。いやいや、役柄としてはばっちりなんだけどね。知り合いに似てるからかなぁ。
他のキャスティングも絶妙。みんな押さえ気味の演技なんだけど、ちゃんと存在感があって、それでいて全体が破綻なく一方向に向いて収まってる。想い馳せれば、あの登場人物たちの日常が、過去から未来に渡りありありと想像することができる。静かに後を引く映画。
| 原題 | WHAT'S EATING GILBERT GRAPE |
| 製作年 | 1993 |
| 製作国 | アメリカ |
| 時間 | 117 |
| 監督 | ラッセ・ハルストレム |
| 原作 | ピーター・ヘッジズ |
| 脚本 | ピーター・ヘッジズ |
| 撮影 | スヴェン・ニクヴィスト |
| 出演 | ジョニー・デップ ジュリエット・ルイス メアリー・スティーンバージェン レオナルド・ディカプリオ |

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