2008年5月18日日曜日

チャーリー・ウィルソンズ・ウォー

なんと言うか、観賞後にジワジワと澱が積もっていく感じ。どうも腑に落ちない。どこに気持ちを持っていけばいいのだろうか。
いつものことだけど、封切り前の宣伝ではこの作品をコメディとして売り込んでいて、それにまんまと引っ掛かってしまったのが悔しい。コメディセンスはT・ハンクスと監督のお茶目さであって、これをコメディのジャンルに入れるのには真っ向から反対しておく。
で、楽しさを期待して観てしまったからなのか、元々そういう脚本だからなのか未だ判断できてないんだけど、困っている。
伝記だということは知っていた。一番すんなりいくのはチャーリー(T・ハンクス)に感情移入することなんだけど、まずそれができなかった。俳優のせいではなく、物語の構成のせいだろう。どうせなら、彼が議員になる時期のエピソードとか、他の議員へ影響力を持つことになるエピソードなんかがあるといいのに。
また戦争への介入が、ようは“金”なんで、状況の推移が分かり難い。これは単に歴史的知識がないだけなのかもしれないけど、一介の議員が主人公の秘密工作なんで、スパイ映画のような“現場”のスリルは皆無。それなら、下院内の予算の引っ張り合いを前面に出して、腹の探り合い的な法廷モノのようなシーンがあれば白熱もするのにそれもない。
ロマンスがスパイス程度なのは仕方ないとしても、あっさりしすぎ。ジョアン(J・ロバーツ)やガスト(F・S・ホフマン)、ボニー(A・アダムス)などなど魅力的なキャラクタが登場しながら、そこはほとんど触れずに展開してしまう。事実は小説よりも奇なりというが、それ以上に現実は地味という見本だと思った。
別の観方をすれば、アメリカやCIAのやり方、当時の裏話の開示、なによりラストシーンの不条理さなど感じるところは分かる。分かるけど、どうも腑に落ちない…。

原題:CHARLIE WILSON'S WAR
製作年:2007
製作国:アメリカ
時間:101
監督:マイク・ニコルズ
原作:ジョージ・クライル
脚本:アーロン・ソーキン
撮影:スティーヴン・ゴールドブラット
出演:トム・ハンクス
ジュリア・ロバーツ
フィリップ・シーモア・ホフマン
エイミー・アダムス
ネッド・ビーティ
オム・プリ
エミリー・ブラント
ケン・ストット
ジョン・スラッテリー
デニス・オヘア
ジャド・タイラー
ピーター・ゲレッティ
ブライアン・マーキンソン
クリストファー・デナム
トレイシー・フィリップス
ウィン・エヴァレット
メアリー・ボナー・ベイカー
レイチェル・ニコルズ
シリ・アップルビー

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