これは絶対に映画館で観る方が良い。面白いと思うかどうかは別にして全編ホームビデオのブレる映像から伝わるあの迫力と緊迫感はテレビでは感じないと思われる。ずいぶんと不評もあるようだけど、『ブレアウィッチ』と『グエルム』を足して『宇宙戦争』と『サイン』で割ったようなこの作品は、巧くできていると思う。あ、『スターシップ・トゥルーパーズ』風味もあるか。最初から最後まで蛇足的な説明を一切省いて“編集されていない記録映像を観ただけ”という設定の潔さは良かった。一緒に観た友人たちは説明不足に物足りなさを感じていたようだが、そこは中途半端に後日談なんかのカットが入るとせっかくのドキュメンタリー要素がなくなってしまい一歩引いてしまうことで緊張感と現実感がなくなってしまうと思われる。それにしても思い切ったことをするなと感じたのは、(どこまでがCGなのか分からないが)手間と金の掛かるようなセットとシーンでも、手ぶれでそのほとんどカメラがパンして横切るだけとかにしちゃってること。そりゃ素人のカメラマンが必死に逃げ惑いながらたまたま映ってるだけという設定なんだから当たり前なんだけどね。どうせなら別角度から全編を同時に撮っていて、別の立場から見た同じ映画を作るとかしても面白いと思うが。・・・あ、でもそれじゃただのアメリカ版ゴジラか。でも別版作ってもそこそこ面白くなると思われる伏線というか設定は結構あったしなぁ、あれをあのまま捨てておくのは勿体ない気がする。
突然降ってきた災厄に訳も分からず逃げ惑う。そして理不尽で不条理な“死”が待っているだけ。というちっともカタルシスのない救われない(しかもラストショットがなお一層ため息を誘う)ラストを迎えるあたり(オープニングで匂わせているので別に驚きもしなかったが)アトラクションムービーと言うにはちょっと辛い。でも途中色々とある矛盾や状況的に無理に思えるカメラの向きや挿入される幾つかのカットも観ている間はほとんど気にならない。85分と短めなのも良かったのだろう。
まぁ、御託はともかく映画館で観て良かった。少なくとも1500円位の価値はあったと思う。DVDが発売されたらきっと重箱の隅をほじくるつもりでレンタルするだろう。そのくらいには面白かった。でもオタク的な好みだし趣味だろうからあまりお勧めはしない。
| 原題: | CLOVERFIELD |
| 製作年: | 2008 |
| 製作国: | アメリカ |
| 時間: | 85 |
| 監督: | マット・リーヴス |
| 脚本: | ドリュー・ゴダード |
| 撮影: | マイケル・ボンヴィレイン |
| 出演: | マイケル・スタール=デヴィッド マイク・ヴォーゲル オデット・ユーストマン ジェシカ・ルーカス リジー・キャプラン T・J・ミラー |

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